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東京の単独・単身世帯が増えるから不動産投資はワンルームで大丈夫?

2019.05.10

不動産投資の罠


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一時期、こんな言葉をよく耳にしませんでしたか?

「賃貸物件の供給が過剰だから、これからは超空室時代が来る!」

それが最近ではこんな言葉を耳にします。

「東京だけはいまだに一人暮らしの数は増えていく一人勝ち市場だ!」

空室率にあえぐ千葉や神奈川を下に見るかのような話の展開ですよね。

今回はその辺を軽く掘り下げてみようかと思います。

目次

  1. 1.東京都の単身世帯推移と構成比(予測)
  2. 2.2019年首都圏賃貸住宅市場の見通し
  3. 3.データ分析と現場から見る賃貸市場の未来
  4. 今日の一句

1.東京都の単身世帯推移と構成比(予測)

まずはメーカーさんや建築・不動産コンサルタントが良く使うデータを見てみましょう。

(単独・単身世帯数の予測)

これから見てこれから賃貸経営を考える方に何を言うのか?

「2035年頃まで単身世帯が増え続けるので、今後も都内はワンルームを増やした方がいい。」

つまり、

「全国的には人口も減少し、地方は疲弊していくが東京は大丈夫。
今後も人口は東京に流入し続けるし、更に外国人も増えるから東京の市場はこれからもワンルームで行きましょう!」

というのが大筋です。

更に追加データ。

(東京都の家族類型別世帯数推移)

まあ、これを見てもそうですね。

捕捉すると、

「高齢者の単身世帯も増えるはずだから、高齢者向けのワンルームを作るのもいいでしょう。」

ということ。

この2つのデータを見せられると、これからもワンルーム系の賃貸物件を増やしていけばいいんじゃないかな?
と思われるかもしれませんね。

賃貸経営、不動産投資をするのに、ファミリータイプだと儲からないという話もよく営業マンは口にします。
専有面積が広くなれば床面積に対する賃料単価が減るので、利回りを見ればやはりシングル向けの方がいいというのが理由ですね。

でもこういった見方はできませんか?

・ワンルームならどんな土地でもプランを入れられるから商品化が楽なんじゃないか?
・表面利回りを高く見せられるワンルームの方が売りやすいからじゃないか?
・ファミリータイプよりもワンルームの方が参入が楽で、初めての不動産投資家さんが受け入れやすく感じるからじゃないか?

つまり、多くの人に向けたマニュアル作成が楽なので、不動産業者が利益を上げやすいからじゃないか?

なんて、ここまで疑って見ている人はあまりいないかもしれませんね。

2.2019年首都圏賃貸住宅市場の見通し

ここで「1」で見てもらったデータに反するであろう別のデータを転載します。
—–転載ここから—–
[東京都]
<全域>
空室率TVI(ポイント) :13.45
募集期間(ヶ月) :2.79
更新確率(%) :39.83
中途解約確率(%) :41.01
賃料指数 2004年1Q=100:103.99
<23区>
空室率TVI(ポイント) :12.93
募集期間(ヶ月) :2.72
更新確率(%) :40.66
中途解約確率(%) :40.22
賃料指数 2004年1Q=100:105.18
<市部>
空室率TVI(ポイント) :17.43
募集期間(ヶ月) :3.16
更新確率(%) :36.82
中途解約確率(%) :44.20
賃料指数 2004年1Q=100:97.79
[神奈川県]
空室率TVI(ポイント) :16.47
募集期間(ヶ月) :3.86
更新確率(%) :40.34
中途解約確率(%) :43.05
賃料指数 2004年1Q=100:99.92
[埼玉県]
空室率TVI(ポイント) :16.67
募集期間(ヶ月) :3.27
更新確率(%) :43.20
中途解約確率(%) :40.11
賃料指数 2004年1Q=100:101.23
[千葉県]
空室率TVI(ポイント) :16.13
募集期間(ヶ月) :3.22
更新確率(%) :39.53
中途解約確率(%) :43.16
賃料指数 2004年1Q=100:102.76
分析:株式会社タス
—–転載ここまで—–

このデータの上で、こうも書かれています。

「世帯数の増加数が過去1年と同程度、着工数が過去1年の90%程度と仮定すると、2019年の東京23区の需給ギャップは、緩やかに拡大すると考えられ、これに伴い東京23区の空室率TVIも2019年は悪化基調で推移すると考えられます。」

「1」で見たように単独・単身世帯数が増えていくのに、賃貸物件の需給ギャップは悪化をたどり、空室率は悪化していく?

そりゃそうです。
ここまでシングルの為のワンルーム物件を増やしていく動きがあります。

しかし、この「タス社」のデータは、「満室稼働中の物件の空室率は計算されない。」といった特徴があります。

どういったことかというと、

物件A:8室満室稼働
物件B:6室中5室稼働
物件C:4室中3室稼働

とすると、本来は空室率は、

空室2室÷全室18室=空室率11.1%

となるのに、タス社はこの場合の「物件A」は除外して、

空室2室÷BとC全室10室=空室率20.0%

としてしまうのです。

タス社のサイトにはこう説明してあります。
『住宅土地統計調査と同様に戸数ベースとし、「満室稼働データ」と「経営難等物件データ」を省いた「空室募集データ」のみを対象範囲とした算出。』
満室稼働物件だけではなく、経営難等物件も省くんですね。ある意味すごい。

このタス社のデータを用いて空室を語ると、少し実情とは異なった話にはなってきます。
しかし、タス社の数値が悪化していくということは、「満室稼働しない物件が増えていく」ということは分かります。

つまり、「満室想定の表面利回り通りにいかない可能性が増える」ということが分かります。

3.データ分析と現場から見る賃貸市場の未来

国勢調査と東京都政策企画局の推計から見ればどう判断されるのか?
・東京都内は単身世帯が増えるからこれからもワンルームを作っていこう。
タス社のデータから見れば、
・供給は過剰だから今後はますます厳しくなる。

といった感じですね。
そもそもタス社のデータの内、シングル向けとファミリー向けで分けた分析も欲しいところですが。
東京23区にはファミリー物件自体が少ないようにも思います。(あっても古いものが多い。)

上記を踏まえて現場の感覚も踏まえて書かせていただくとこういう風に感じています。

①アクセスや立地がよく、高い需要が見込めるエリアはシングルでも勝負が出来る。
→利便性の高い路線やターミナル駅にある物件等はシングルで強気に攻めても勝算がある。
逆にそもそもローカルなエリアでは利回りにつられて、安易にシングル向けを狙わず、慎重に判断された方がいいと思います。

②エリア的に弱そうなところは、DINXやファミリー向け物件を展開するべき。
→郊外にファミリー向けのベッドタウンが出来るように、シングルの利便性が生かせないエリアは1LDKや2LDKといったDINXやファミリー向け物件がいい。

③入退去リスクを減らした安定経営を目指すならファミリー物件がいい。
→原状回復の費用負担リスクや、退去、内装工事、入居開始までの空室期間(シングルの方が出入りが多い)を避けるならファミリー物件で長期入居を目指し、「実質利回り」を上げていく。

④世帯数が2~3戸と少なく、共用設備等で数のメリットを仕掛けられない物件は一棟貸しの戸建てなどの方が良し。
→アパートでもスケールメリットを活かしたオートロックや宅配ボックスを備えている物件が多数出てくるので、そことの競合を避け別の市場へ打って出る。
また、自主管理もしやすくなるというメリットがある。

⑤築年数が経ってしまった中古物件は賃料値下げよりも積極的なリノベーションを。
→今後はバブルのころに建てられた無数のメーカー系賃貸物件も続々と築年数が落ちてきて過当競争となります。
賃料の競争になってしまうと、底が見えないうえに、入居期間も短くなりがちで成約にかかる費用や入退去の支出も増え、「実質空室期間」が増えていきます。
物件の魅力を引き出すリノベーションを積極的に仕掛けていき、「古いけどかっこいい」といった、まだ苦しくない市場へ再生し進出しましょう。

今日の一句

都合いい データ引き出す プレゼン力 騙されぬよう 冷静に対処。

一方向からのデータの固め打ちをして、説得力を持たせていくのが営業戦略でありマニュアルです。
東京都の単身世帯が増えるからって、何でもかんでもシングル向け物件でいいわけがありません。

少し小耳にはさんだ情報ですが、今、都内で大量に作られているホテル。
とある大手ホテルのオリンピック後の「転身」の噂も聞きました。
今は「普通賃貸物件」ではないですが、需給バランスを大きく変貌させるような未来が待っていたり・・・

売りたい業者の口車に乗らないように、ちゃんとしたパートナー(不動産管理会社)を選ぶようにしてくださいね。

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